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【2024/04/26 03:58 】 |
そもそも同心とは…

同心のみなさんについて色々と語ってきたこのコーナー。
久しぶりの更新だというので、前回の更新日を見てみたら
思い切り去年の9月でした。

丸1年以上も放置しちまったよ!!

てなわけで、また気を取り直してコーナー執筆をするにあたり
「そもそも同心とは何者なのか」
という、いまさらな話題をあえて取り上げようと思います。

「そもそも同心とは何者なのか」…って
あんた、今まで「江戸の警察だ」ってさんざん書いてきたじゃ
ないか!と鋭いツッコミを入れている皆さん。

いやいや、おっしゃるとおり。

しかし、今回、書きたいのは同心のルーツは何か?ということなのです。

新聞のルーツが読売りだったり
ファーストフードのルーツが二八蕎麦の屋台だったり…
というふうに
同心のルーツについて述べたいのです。

で、同心のルーツは何かというと…

「足軽」っす。



……なんか~ガッカり~~~…というか~

え~足軽ぅ?

 

と、思わずダレてしまうのは私だけでしょうか?

手元の資料によりますと
「戦国時代の足軽であり(中略)物の数でない最下位の武士である」
とあります。

そうだよな~
大河ドラマとか見てると、足軽なんて馬にも乗れない
下手すると農民に毛が生えたようなもんだもんね~。

そういうわけで江戸においては同心という職階も、地方に行けば足軽と
呼ばれていたらしいです。
武家の奉公人の中では上位の方という扱いで、中元やら草履取りよりは
上の扱いだったそうですが
年俸は3両1人扶持。
これを蔑んで、足軽・同心のことを「三一(サンピン)」と呼んでいたそうです。

現代でも使われる、下っ端クラスのチンピラを「サンピン」という
のはこれがルーツかと

…嗚呼。

こんなルーツまで分かってしまった…

だがしかし!
江戸時代になって、治安維持という大きな役を任された同心の皆さんは
天下泰平の世に浪人となってプライドだけで生きていた武士と違い
生き生きと仕事に精を出していたに違いありません。

それに、足軽という武士とも庶民ともつかない微妙な立場ゆえ
江戸においても、町人寄りな独自の粋なスタイルを生み出せたのかも
しれないのです。

まあ、でもそこはヒエラルキー(階層)社会。
江戸の治安を守る正義の味方!同心、といえども、捕まえる相手が
武士やら旗本のときは、かな~り遠慮があったそうです。

「奉行所からこれこれこういう容疑で逮捕状が出ています。
縄をかけますよ、いいですね」

とちゃんと断りを入れなければならず、いきなり捕縛なんかしたら
も~始末書もんだったらしいです。


なんだかな~
なんだかな~

いつの時代も、権力には弱いな~。

dou15.jpg

















これが現実…。

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【2010/10/17 21:37 】 | 同心の謎
オープン奉行所

オープンキャンパス、という言葉がありますね。
大学が開放され、高校生が志望校の雰囲気をナマで感じられるというアレです。

最近では、卒業予定の大学生に、企業の雰囲気を前もって見てもらう
オープン会社(?)のような取り組みもなされているそうで…。

百聞は一見にしかず、と言いますが
実際に自分たちの目で見てもらうことによって
理解を深めてもらったり、信頼を寄せてもらったりということは
何も現代だけの話ではありません。

なんと我らが同心の皆さんの職場である奉行所も、年に一回
一般に開放されていたというから驚きではありませんか。

その日は、6月7日の中橋天王社の祭礼の日だったそうです。

奉行所で働く皆さんのご家族はもちろん
一般庶民まで招き入れて、奉行所内のあちこちを自由に
見学させていたそうです(もちろん、入っちゃいけない場所も
あったとは思われますが)。

職場に家族を迎えた同心の皆さんは、ハレの日に正装している
わが子に向かい
「ほら、ここがパパの仕事場だよ」
などと誇らしげに言い、子供は子供で
「パパ、格好いいー!僕も将来、ここで働くんだー」
と答え、日々の激務で疲弊したパパの心を「きゅん」とさせていた…

てな感じのことが、手元の資料に書かれております。
いや、最後の行は私の妄想ですが…。

そんなこんなの楽しい奉行所ツアーは、午前11時にて終了。
その後は、いつもどおりの業務が再開されていたのだそうです。


そんな庶民との楽しいふれあいデーがある一方で
奉行所の皆さんには、庶民の方々の厳しい評価に怯える
しょっぱい日もあるのでした。

それは、将軍さまが紅葉山で能をご覧になる日。

この日は、上は大名から下は一般人まで、将軍さまと一緒に能を見ることが
できたそうです。

なぜ、能見物の長閑な日に、同心の皆さんが庶民の声に
怯えるのか?

それは、将軍さまが

「奉行所は庶民にどう思われておるのかのー?
 色々と大人の事情があって、わしの耳にはリアルな意見が
 入ってこんわい。
 そうじゃ!
 紅葉山の能見物の日は、みんなが自由に奉行所の感想を
 言っていいことにしてみてはどうかのー?
 名案じゃろー?」

てな感じのことを、言ったからだとか。

余計なことをーーーー!!!

といった同心の方々の心の叫びが聞こえるようです。

98e651ca.jpeg

【2009/09/20 21:55 】 | 同心の生態
はたらくおじさん、はたらく同心さん

今までさんざん、同心のみなさんのことについて書いてきましたが
そもそも彼らのお仕事の内容は、どのようなものだったのでしょう?

今回は、そんな同心のみなさんのお仕事の現場をいくつか紹介しましょう。

■定町廻り同心
これが、時代劇でおなじみの同心のみなさんです。
常に身綺麗にして市中を闊歩パトロールしては
江戸の治安を守る、江戸の娘の憧れの存在でした。


■隠密同心
死して屍、拾うものなし(古いなあ)の隠密同心。
定町廻り同心同様、江戸の治安を守っているのですが
隠密同心の場合、ぐっとシビア度が増しますね。

一般人に扮して秘密裏に捜査を行なう、二重生活な方々。
シブいですなあ…。
隠密同心の方々からすると、十手振りかざして捜査する
定町廻り同心なんて、チャラ男に見えてきますよ。

男は黙って…隠密同心。


■風烈廻り昼夜廻り同心
渋い隠密同心の後に、なんなんですが
これは、特に風の強い日などに市中を見廻る同心の方々です。

これだけ書くと、なんだか町内会の青年団のお仕事のようですね。
微笑ましい…

だが、しかーし!江戸の町にとって「火災」は大いなる脅威。
江戸の町が消滅するような事態も招きかねないので
当時、風の強い日に火事が起きないよう見廻ることは
それはそれは大事なお仕事だったのです。

更に、この同心の方々には「不穏分子を見廻る」という
シビアな業務も任されていました。

これは本当にシビア!
もはや、青年団ではなく公安です。

火災予防と公安活動を、なぜに同じ同心が受け持つのか?
確かに、大火も陰謀も、幕府転覆に繋がりかねない重大なことでは
ありますが…兼任…でいいの?

疑問の消えない、不思議なセクションです。

■火消し人足改め同心
火事といえば「め組」でぃ「い組」でぃ、の火消しの
お兄さんがたの登場ですよね。

江戸の華である、この威勢のいい兄さんがた。
ときおり威勢がよすぎて、火事場で火も消さずに喧嘩を始めたりした場合
これを取り締まるのが、火消し人足改め同心のお仕事です。
今で言えば機動隊的な感じでしょうか?

今と違うのは、血の気の多い兄さんがたが
もう、どうにも手におえなくなった場合は

「切ってよし」

という点ですね。

この同心のみなさん、いざ火事だ!
という場合には、お供の者が持ち歩いている箱をカパン!と開け
中に入っている消防服に着替えて出動します。
ちょいスーパーマンチック。

■市中取締り諸色調べ掛かり
このお仕事は、一言で言うなら、市中の物価の調査監督です。
不当に値が吊り上げられていたりすると、店主を奉行所に呼び出し
説教したりするのです。

いいですなあ。現代にも、いてほしい方々です。

なぜかは不明ですが、お米の値段は北町奉行
魚や青物は南町奉行の担当だったようです。


…と、このように同心のみなさんは、ときに命を張り
ときに庶民に寄り添いながら、実に色々なお仕事に
従事しているのです。

しかし、これらの同心の中で常に懐が潤っていたのは
定町廻り同心のみなさん(町人からの付け届け)くらいなもの。
他の同心のみなさんは、かなりカツカツだったそうです。

同心のみなさんに、現代の我々の姿を重ねてしまふ…。
メーデー

【2009/06/01 21:52 】 | 同心の生態
ネコの手も借りました

お江戸八百屋町。
当時から人口およそ100万と、世界に類を見ない
大都市だった江戸の町。
その江戸の町を警護する同心の数は、南北合わせて200人ほどでした。

ムリですよ。

こんな少人数で、過密都市、江戸の治安を守れるわけがありません。

というわけで、今回は、同心の皆さんの手足となって働いていた
「ネコの手」の人々をご紹介します。

そもそも、時代劇などでは同心が一人で市中をぷらぷら
歩いていますが、実際はお供のものが同心の荷物を背負って
付き従っていたのです。
同心の皆さんは、現代のサラリーマンのようにビジネス鞄など
持って歩きません。とはいえ、色々と携帯しなければならない
物はありましたので、それらを入れた箱を背負って
着いてくる人が必要だったのです。

現代で言えば、カバン持ち。
うらやましいご身分です。
このカバン持ちさんは、奉行所から派遣(?)されている
中間の皆さんで、カバン持ち以外にも、おうちの雑用をしたり
捕り物のお手伝いをしたりする家来のような人でした。

ですが、同心の皆さんの周囲には、中間の他にも様々な
人間がうろちょろしていたようです。

その代表が、小者や岡っ引きです。
有名なのは、銭を投げるあの人ですね。

小者というのは、生業を持っていながら
「やりたーい!やらせてくださーい!!」
と、頼みもしないのに同心の仕事を手伝い
勢いでいつの間にか同心の家に上がり込む
ありがたいんだか迷惑なんだか、微妙な感じの人です。

一応、役には立つので、同心のポケットマネーで心ばかりのお給料が
支払われていたようです。
奉行所も、同心が使っている小者までは、なんとなく把握していたようです。

これに対し岡っ引とは、同心の家に上がり込むこともなければ
お給料を貰うこともない。
実際に使っている同心以外は、奉行所や、他の同心すら把握すること
のない、超非公式な存在だったようです。

そのため、岡っ引や、更にその手下の下っ引になると、誰が誰の
配下なのか、かなりアバウトだったようです。
たとえば何かネタを掴んだときも、必ずしも決まった同心の元にタレこむ
とは限らなかったようです。
そのときそのときで、自分に都合のいい旦那に擦り寄っていた
ようですな。

こうなると、まさに、ある家ではミィ、またある家ではタマと
呼ばれながら、各家でちゃっかり餌をごちそうになる
したたか猫と同じですね。

まさに、ネコの手(^^;)

描き慣れないわ

描き慣れないもので、かなり稚拙な萌え絵になりました。
あ、萌え絵のつもりです、一応。

【2009/03/29 22:59 】 | 同心の生態
キレないけど、凄いんです

時代劇で、正義の味方に追い詰められ、万事休すの
悪代官が開き直ったときのセリフ。

「ええい構わん。切れい、切れい、たたっ切れい!」

番組終了10分前、このようなセリフが飛び出す確立、ほぼ100%。

そんなわけで、開き直って凶器を手に攻撃してくる相手に
対し、同心のみなさんはどう立ち向かっていたかというと

十手、もしくは刃挽き刀で応戦

という形が一般的だったようです。

十手はみなさんご存知だと思いますが、刃挽き刀とは一体…?

これは、刃の部分を潰して切れなくした刀だそうです。
奉行所の備品で、同心の皆さんは、いざ捕り物!というときは
戦闘服(鎖帷子・鎖鉢巻・すね当てなどなど)に着替え
自前の刀を置き、備品の刃挽き刀を差して出動していたのです。

ちっちゃーい十手と切れない刀………危っ!

捕り物とは文字通り犯人を「捕り」に行くのであって
殺してしまってはいけなかったのです。

凶器を持った相手にそんな道具で…同心の皆様おいたわしや
などと思ってしまいますが
落ち着いて考えてみると、いくら刃が付いていないとはいえ
鉄の棒。
鉄パイプなどという中身がスカスカの代物とは、重さが違うのです。

かつて、とあるお城に遊びに行くと「刀を持ってみよう」という
体験コーナーがあり、太刀と同じ長さ・重さのおもちゃ刀(鉄製)が置いてありました。
ちびっ子に混じり、手に取ってみたところ…

重っ!

想像以上の重さに、こんな物を二本も差していた、昔のお侍さん
たちの腰痛事情を本気で心配せずにはいられませんでした。

そんなオーバーな、と思われる方もいらっしゃるでしょうが
そもそも現代人は鉄を持つ機会が少なくなっているので
鉄の持つ、恐るべき重量感を忘れてしまっているのです。

ステンレスやアルミで出来たヤカンを持ち慣れている現代人が
小振りの南部鉄瓶を持ったときの、あの衝撃。

ル・クルーゼの鍋を持ったときの、あの腰にグッと来る感。

あれが、鉄の重さなのです。

というわけで、あの重さの棒が勢いよく振り下ろされれば
いくら刃が付いていなくても、相手に与えるダメージは
かなり大きかろうと推察されます。

むしろ、刃があれば、肉をすっぱり切られて済むところを
なまじ刃がないため、複雑骨折、更に悪ければ粉砕骨折という
すさまじい事態になりかねないのです。

刃挽き刀の威力は

肉を切らせて骨を断つ!

を地でいくぜ。

怖い怖い。

用件を聞こう

【2008/11/02 22:03 】 | 同心の生態
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