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【2024/05/06 05:13 】 |
キレないけど、凄いんです

時代劇で、正義の味方に追い詰められ、万事休すの
悪代官が開き直ったときのセリフ。

「ええい構わん。切れい、切れい、たたっ切れい!」

番組終了10分前、このようなセリフが飛び出す確立、ほぼ100%。

そんなわけで、開き直って凶器を手に攻撃してくる相手に
対し、同心のみなさんはどう立ち向かっていたかというと

十手、もしくは刃挽き刀で応戦

という形が一般的だったようです。

十手はみなさんご存知だと思いますが、刃挽き刀とは一体…?

これは、刃の部分を潰して切れなくした刀だそうです。
奉行所の備品で、同心の皆さんは、いざ捕り物!というときは
戦闘服(鎖帷子・鎖鉢巻・すね当てなどなど)に着替え
自前の刀を置き、備品の刃挽き刀を差して出動していたのです。

ちっちゃーい十手と切れない刀………危っ!

捕り物とは文字通り犯人を「捕り」に行くのであって
殺してしまってはいけなかったのです。

凶器を持った相手にそんな道具で…同心の皆様おいたわしや
などと思ってしまいますが
落ち着いて考えてみると、いくら刃が付いていないとはいえ
鉄の棒。
鉄パイプなどという中身がスカスカの代物とは、重さが違うのです。

かつて、とあるお城に遊びに行くと「刀を持ってみよう」という
体験コーナーがあり、太刀と同じ長さ・重さのおもちゃ刀(鉄製)が置いてありました。
ちびっ子に混じり、手に取ってみたところ…

重っ!

想像以上の重さに、こんな物を二本も差していた、昔のお侍さん
たちの腰痛事情を本気で心配せずにはいられませんでした。

そんなオーバーな、と思われる方もいらっしゃるでしょうが
そもそも現代人は鉄を持つ機会が少なくなっているので
鉄の持つ、恐るべき重量感を忘れてしまっているのです。

ステンレスやアルミで出来たヤカンを持ち慣れている現代人が
小振りの南部鉄瓶を持ったときの、あの衝撃。

ル・クルーゼの鍋を持ったときの、あの腰にグッと来る感。

あれが、鉄の重さなのです。

というわけで、あの重さの棒が勢いよく振り下ろされれば
いくら刃が付いていなくても、相手に与えるダメージは
かなり大きかろうと推察されます。

むしろ、刃があれば、肉をすっぱり切られて済むところを
なまじ刃がないため、複雑骨折、更に悪ければ粉砕骨折という
すさまじい事態になりかねないのです。

刃挽き刀の威力は

肉を切らせて骨を断つ!

を地でいくぜ。

怖い怖い。

用件を聞こう

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【2008/11/02 22:03 】 | 同心の生態
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