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【2024/05/05 22:46 】 |
被告人を恥刑に処す


前回、難儀なお奉行こと牢屋奉行の石出帯刀様の
話をしましたが、今回は牢屋にブチ込まれている
罪人に処せられる数々の刑の中から
「これは…ありえない」
と、現代人なら誰もが唸ってしまう、よりすぐりの
「恥刑(笑)」をご紹介しましょう。


■入墨

これはもうお馴染みですね。
時代劇なんかでも、何かの拍子に二の腕の入墨が
見えて
「おめぇさん、遠島帰りだったのか…」
てな具合になったりするアレです。
要するに、前科者に印が付いているというわけで
「更生の可能性を信じ情状を酌量し…」などという
現代の考え方の対極を行くようなものです。

ですが、江戸などは着物で隠れる箇所に入墨するし
腕に沿って輪っかのように線を入れるだけなので
まだ良心的かな…と。
紀州の場合、場所は肘の上あたりですが、思いっきり
「悪」と彫られます。
分かりやすすぎ。
でもこれ、アメリカのヒップホップ系とかも入れてそうですよね。
じゃ、イケてるのか?
クールなのか?

そんなことはともかく…

一番キツいのは、額に彫られるパターンです。
ですが、高野山では坊主のおでこに丸い「●」が彫られていて
なんだかありがたいご面相になってしまっています。
そこへいくと肥前の場合、場所は同じく額でも「×」ですから
情けないことこのうえないです。

しかし、入墨のパターンは数あれど、キツいことで一番有名なのは
「芸州広島」で決まりでしょう、文句ないでしょう。

haji1.jpg

注:「この桜吹雪を見忘れてかぁ」等の、いなせな兄さん方が
入れているのは「入墨」と言わず「彫り物」と言って区別していたそうです。


■晒し刑

文字通り晒し者にする刑ですが、それで終わりというわけではなく
本来受けるべき刑の前にやる、プレ刑だったようです。
代表的なのは「心中未遂」で、日本橋のたもとに「この人らは心中に
失敗しましたよ(泣)」と書いた立て札を立てて三日間晒された後
身分を落とされる処分を受けたそうです。

晒されて恥ずかしいとはいえ、心中未遂となると、ちょっと色っぽい
感じもあり、絵的にはありかな、と思うのです。
結構キツいのが僧侶の場合。

僧侶が女犯の罪を犯すと、まずは心中未遂のように晒されるわけですが
その後、所属する寺に戻され寺法によって処分されたそうです。
この寺法による処罰というのがすごい。
というか、手元の資料にある解説の図がすごい。
どうしてこんなことになっているのか、どの寺の処分方法なのか
そのへんの説明はなにもないのですが、まずは、そのインパクト
の大きすぎる処罰の図をご覧ください。

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【2008/05/26 00:44 】 | 番外編
「こちらも難儀な帯刀さん」

紙芝居では、相変わらず難儀担当の帯刀さんが
体を張って頑張っています。

ですが江戸の昔には、それこそ江戸中の難儀を一人で
背負う、本物の「難儀担当」の帯刀さんが
いらっしゃったのです。

その名は、石出帯刀。
お手当ては三百石。
お住まいは、小伝馬町一丁目。

お仕事は、牢屋奉行。

そう、この方は、江戸の悪人たちを収容する
小伝馬町の牢獄を監督するお奉行様なのです。

この方、何が難儀といって、職業と名前が世襲制なのですよ。
つまり、石出家に生まれた長男は、ずーーーーっと
「牢屋奉行の石出帯刀さん」
ということになるのです。

今で言えば、刑務所の所長さん。
そりゃ、お仕事は大変だろうけど、生涯、職が保障されてて
結構なご身分じゃないの、と、つい思ってしまいます。

ですが…

問題は、この方のお住まいです。

なんと、石出帯刀さんのご自宅は、牢屋敷の中にあるのです。

現代に置き換えれば、刑務所の敷地内に自宅があるのです。

自宅住所、塀の中。


しかも、石出帯刀邸としての門や入り口はなく
出入りは牢屋敷の門から。

てことは…

学校から帰ってきた子供も、お買い物から帰ってきた奥方も
みんな、刑務所の重い門を開けてご帰還ということですよ。

うう~む…

しかも、牢屋敷の門の前では、ときどき「叩き刑」とかが
行われているんですよ。

ビシビシとシバかれている罪人の横を、「ただいまー」とか
言いながら子供が帰宅。

うわあああああ~~~
なんか複雑だぁ~~~

「叩き刑」は刑というより軽い罰だそうですが、それでもムシロの上に
褌いっちょでうつ伏せにされ、両手足を押さえつけられて
背中をビシビシやられてるんですよ。
ビジュアル的には、結構、すごいです。

ですが、お父さんの職場が見える環境、という意味では、案外
いいのかもしれない…

などと思ったのも束の間。

やはり牢屋敷は、そんなヤワな所ではなかったのです。

牢屋敷の中には、石出帯刀邸以外にも、牢屋敷で働く
同心やら下男やらの長屋があります。
石出様のお屋敷は当然、一番大きいのですが、問題はその場所。

石出邸の裏手…というか奥には、米蔵を挟んで「死罪場」があるのです。


昔の死罪と言えば、斬首です。
要するに、帯刀さんちの裏手では
割と頻繁に人の首が切り落とされていた、ということです。
ギャアァァァァ━(゚Д゚|||)━!!!!!!

普通、そういう場所は、お家から一番遠い所に置くでしょ!
なんで誰よりも近い所に住んでいるかな~石出様~。

手元の資料によると、斬りおとした首が落ちる穴の、更に屋敷寄りに
「様場」というのがありました。
「サマバ?」…はて、何だろうと思って読み進めていくと、少し先に
「様(ためし)場」とありました。

そう…そこは、首を刎ねた罪人の体で、刀の様(ため)し斬りをする
所だったんです。
(TДT|||)

石出邸と死罪場の間には蔵があるとはいえ、あの距離では聞こえる…
ずぇったいに聞こえる。
声とか…色々…。

…………怖すぎだろ!!

牢屋奉行

↑牢屋奉行ギャグ

P.S.
最後の最後に気付きましたが…これって「同心ネタ」じゃありませんでしたな~。

【2008/05/11 14:42 】 | 番外編
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