忍者ブログ
  • 2024.04«
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5
  • 6
  • 7
  • 8
  • 9
  • 10
  • 11
  • 12
  • 13
  • 14
  • 15
  • 16
  • 17
  • 18
  • 19
  • 20
  • 21
  • 22
  • 23
  • 24
  • 25
  • 26
  • 27
  • 28
  • 29
  • 30
  • 31
  • » 2024.06
[PR]
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

【2024/05/19 06:54 】 |
鬼さん鬼さん、ここまでおいで

微笑ましい、子供の「鬼ごっこ」での決まり文句です。
「鬼」という、追いかけることが宿命の者に対し
逃げちゃうこと前提で「ここまでおいで」と挑発し
追いかけると、蜘蛛の子を散らすように「わーっ」と逃げて
体よく弄ばれた鬼さんは、地団駄踏んで悔しがる遊戯。

こんなドSな遊びにも似た現象が、町奉行同心の皆さんの日常でも
しょっちゅう起こっていました。

みなさんもご存知のとおり、町奉行の同心の皆さんのお仕事は
悪い人を捕まえることです。

江戸の昔から太陽に吠えろ(古)の現代まで、刑事(同心)といえば
体力の続く限り犯人を追い掛けるイメージがあります。

昭和の刑事なら、街中から追跡を始めたはずが
走りに走って、いつの間にやら
どこぞの埠頭にまで到達してしまうケースも多々あり
刑事さんの体力と執念の前に、とうとう犯人は観念するのでした。

しかし、江戸時代の同心のみなさんは、せっかく追い詰めた犯人が
ある場所に逃げ込むと、泣く泣く追跡を諦めなければなりませんでした。

その場所とは…お寺や神社です。


なぜお寺や神社では犯人を捕まえられないか、というと
仏や神の前でそのような無粋な行いは慎むべき…
などという綺麗事ではなく
単純に、お寺や神社が町奉行の管轄ではなく、寺社奉行の管轄だったからなのです。

つまり、縄張りの問題なのです!
ここでも縦割り行政なのです!!!


…というわけで、手を伸ばせば捕まえられそうな状況でも
いったん犯人が境内などに逃げ込んでしまえば
同心のみなさんは、寺社奉行に赴き

「これこれこういうわけで、おたくの管轄内に犯人が逃げ込みました
 つきましては、捕まえといてください」

と、のんきなお願いをしなければならないのです。

江戸の町でお寺や神社に駆け込むなんざ、現代の街中から
埠頭に出るよりはるかに容易だったと思われますので
犯人にとって、お寺や神社は、本当にサンクチュアリだったのです。

ちなみに、同じ理由で同心が虚無僧に職質を掛けることも
できませんでした。

…見るからに怪しいのに。

鬼・兄上

PR
【2008/07/13 22:49 】 | 同心の生態
「年末はドキドキ」同心

2008年が明けて既に2週間が過ぎようとしておりますが
みなさま、いかがお過ごしですか?

本年も、本館同様、この「同心標本」をよろしくお願いいたします。

さて、2週間前といえば、2007年の年末。

クリスマス、冬休み、大晦日、カウントダウン…。

新年を目前に、目白押しのお祭り騒ぎ。
興味がある人も、ない人も、テレビや街中の
浮かれた気分に触れたひとときではなかったでしょうか?

ですが…同心の皆さんにとっては、まったく浮かれてなどいられない
年の瀬だったようです。

それというのも、同心という職業は原則1年契約だったそうで
よりにもよって大晦日の夜、上司である与力に呼ばれ
来年も契約を更新するかどうかを言い渡されていたというのです。

年も暮れようかという、まさにその夜、上司の口から

「また来年も頑張って」と言われるか

「もう来なくていいよ」と言われるかでは

迎える正月も雲泥の差!

なんともシビアな大晦日です。

実際のところ、よほどの問題でも起こさない限りは
大晦日の夜に永のお暇を頂くことはなかったそうです。

しかし、「よほどの問題」というのが、どの程度「よほど」なのかは
具体的には不明なのが引っ掛かります。
なんらかの事件を起こしたのなら、すぐにお縄になってしまうで
しょうから、大晦日を待たずに免職のはずです。

ということは、上司サイドで同心の悪事のネタを掴みつつも
大晦日まで泳がせておくことのできる程度の「よほどの問題」
ではないかと考えられます。

…こうなると、かなりハードルが下がってきてしまいます。

同心には「左遷」とか「減俸」とかいった罰則的待遇はなく
「継続」or「クビ」の二者選択だったそうなので
ちょっとでも後ろ暗いところのある同心は、与力の顔色を
窺いながらのヒヤヒヤ年末だったに違いありません。

与力だって誰もが聖人というわけではないでしょうから、きっと
因縁的解雇だってあったはずです。

今も昔も、宮仕えって…。 

 年末のヒトコマ

【2008/01/14 01:59 】 | 同心の生態
縛りのプロ同心

同心の方々の大事なお仕事の一つ。
それは、悪人を「お縄」にすること。
つま~り、縛ることです。

というわけで、今回は同心の方々の「縛り」に対する
並々ならぬこだわりについてのお話です。

そもそも同心は「相手の片手さえ取れば、たちまち捕縛できる」
と言われるほど、巧みかつ効率的な捕縛術を会得しており
それには流派すら存在していたようです。

ちなみに、手元の資料には「方円流捕縛法18種」というものが
図入りで載っていますが、モノによっては、縛られた人が
「贈り物」みたいになっています。
ひょっとしたら、身分の高い人を縛る場合の方法なのかも
しれませんが、こんな飾りみたいなもの付けられても、縛られる側
としては嬉しくともなんともないでしょう。
むしろ、精神的にはかなり大きなダメージを受けそうです。

さて、捕縛に使う道具といえば縄ですが、それにも
いくつか種類があったようです。
赤・白・青・黒と色もカラフルで、一説には季節によって
使い分けたと言いますが、「捕縛」に季節感持たせて
どうしようと言うのでしょう。

「実際は、そんなことには構っていられなかったと思われる」
と、専門家の先生もおっしゃっています~。

ですが、北町奉行は白、南町奉行は紺、などという区別
はあったようです。

ところで、一言に「縛る」と申しますが、実際、本当に
縛り上げるのは、ほとんどクロであることが分かっている
容疑者や、牢に入る者、自白した者で、まだ刑が確定
していない者や取調べ前の者に対しては、結び目を付けずに
「巻く」もしくは「からげる・とりしめる」としていたそうです。

これは、現在のニュースなどで、手錠の掛かった映像にモザイクを
掛けたりするようなもんなんでしょうかね。

そういう相手に縛った結び目の跡をつけるなんてことは
「縛りのプロ」としては、恥ずかしいことだったそうです。

…五十歩百歩だと思うのは、私だけでしょうか。

シュミレーション中
お狐さま、好きこそ物の上手なれ、よ。頑張れ!

【2007/12/02 16:04 】 | 同心の生態
夢の家賃収入同心
「家賃収入」…いい響きです。
「印税収入」と同じく、魅惑的な雰囲気に満ち満ちています。 

所詮、私ら庶民には関係のない話ですが、今回は
この「魅惑の家賃収入」と同心の皆さんのお話です。 

江戸時代、与力・同心の皆さんは、南北奉行所に行きやすい
ということで八丁堀辺りの組屋敷に集まって住んでいました。 

役目に応じて大小の地所が割り振られていたようですが
その広さ、下っ端の同心レベルでも一人当たり100坪!

 同じ100坪に、町人ならば20世帯近くは放り込まれていた
のですから格差ですね…格差。

昨今の議員宿舎問題が、ふっと頭をよぎらないこともないです。 

100坪も土地があれば、家1軒建ててもまだ余りあるってことで
中には、その余った土地にもう1軒家を建て、そこに町人を
住まわせて「家賃収入」を得ていた同心の方もいたそうです。 

ですが、お役人たちがお住まいになる「組屋敷」の敷地内に
一般の町人が住む、というのは具合が悪いというので
町人は町人でも、医者や儒者に間貸ししていたようです。 

マジに格差です。 

でも、この事実を踏まえますと「八丁堀の七人」において
仏の八兵衛さんの家に骨接ぎ医の弥生先生が住んでいたのは
ある意味、おかしくないのですね。

「妙な設定だな…」と思っていましたが、男女云々は別として
そういうシチュはあり得たわけです。 

ところで…
江戸名物を表す言葉に「伊勢屋稲荷に犬の糞」というのが
あります。
「伊勢屋」の屋号、「お稲荷さん」、犬の糞など江戸に多いものを
言ったものですが、その八丁堀バージョンがこちら。 

「儒者、医者、犬の糞」 

「犬の糞」だけは、どこにでもあったんですね。 

そういや、最近、見ないな~…犬の糞。

あ、飼い主さんがちゃんと始末しているのか!

 兄上の本音?
【2007/08/08 23:15 】 | 同心の生態
入浴は、わけあり同心

同心のみなさんは、堂々と女湯に入っていたそうでーす。

時代劇などでは、設定の都合上か、自宅にお風呂を持っている
ケースが多いようです。

しかし実際のところは、水が貴重で火事の多かった
江戸という町において、個人でお風呂を持っている家庭は少なかったそうです。

当然、同心レベルは内風呂なしが基本です。

同心のみなさんは、ちゃんとお風呂に入って綺麗に
してから出勤すべし!という素敵な決まりがあったので
彼らは朝からせっせと湯屋に通わなければなりませんでした。

で、混雑を避けるという理由で、女湯に入る
ことが多かったそうです。

通常、女性は朝の支度に忙しいので、女湯はガラガラ状態。

しかし、女性の先客があったとしても、それはそれで
お構いなしだったようです。
ま、それは先客の種類・同心個人の性格、によるのでしょうが…。

うう~ん…何だかなあ。

同心が女湯に入るのは、混雑を避けるためという理由の他に
男湯にいる悪党などが、気の緩みからか
つい重要な秘密を漏らしたり、押し込みの相談などしているのを
女湯から聞き耳を立てて情報収集をする、という理由もあったそうです。

お風呂に入りながらも、ちゃんと諜報活動していたんですよ!

…言い訳っぽいような気もしますが。

でも、いい男さんの同心が、朝、人気のない女湯に
入っている図、というのは考えようによっては色っぽいです。

朝の髪結いといい、静かな朝風呂といい、やはり同心さんは
お洒落さんのようです。

この場合、どうなの?

(↑)問題が…あるんだかないんだか、ないんだかあるんだか。

【2007/05/27 17:15 】 | 同心の生態
前ページ | ホーム | 次ページ

忍者ブログ [PR]